// google adsence用 電験1種過去問【2010年電力管理 問3】 | 電気主任技術者のいろは

電験1種過去問【2010年電力管理 問3】

2024年8月18日

【送電】地絡方向リレー、地絡電流及び地絡点による動作範囲の計算《計算問題》

 地絡方向リレーを設置した図のような送電系統を考える。送電線一回線に一線地絡故障が発生した場合のリレーの動作について、次の問に答えよ。
 ただし、計算諸元は次のとおりとする。また、変圧器に接続されている中性点の接地抵抗は、送電線や変圧器のインピーダンスよりも非常に大きいものとし、送電線の静電容量は無視する。さらに、B 端は無負荷、無電源とする。

解答と解説はこちら

解答

公式標準解答

(1)送電線や変圧器のインピーダンスに比べ中性点抵抗が大きく,送電線インピーダンスと静電容量が無視できるため,一線地絡時には等価的に,相電圧の電源,中性点の抵抗からなる閉ループが構成される。そのため,地絡電流は次のとおりとなる。

(2)事故点抵抗が純抵抗成分であるため,上記(1)と同様に抵抗値をR₁+R₂〔Ω〕として地絡電流を求めれば良い。

 ここで,事故回線と健全回線の電流の分流比は送電線インピーダンス,すなわち事故点までの送電線長さに逆比例する。事故回線と健全回線の送電経路のインピーダンス比は60〔%〕:(200-60)〔%〕=60:140であるため,各リレーに分流する電流は次のとおりとなる。

(3)送電端側リレーが両回線動作となるためには送電端の健全回線側のリレー(Ry₂)が動作する範囲を求めればよい。また,受電端側リレーが両回線ともに不動作となるためには受電端側の事故回線側のリレー(Ry₃)が不動作となる範囲を求めればよい。
 まず,電源端Ry₂が動作する範囲を求める。

解説

 地絡方向リレーの動作範囲に関する問題です。類題も多く、一種の試験としては易しい部類です。計算ミスしないように集中しましょう。

難易度2(★★☆☆☆)


追加学習は送電の学習帳

<<前問  次問>>