// google adsence用 電験3種過去問【2021年理論 問8】 | 電気主任技術者のいろは

電験3種過去問【2021年理論 問8】

2022年4月24日

【電気回路】正弦波交流電流の瞬時値《正誤問題》

 図1の回路において、図2のような波形の正弦波交流電圧v[V]を抵抗5Ωに加えたとき、回路を流れる電流の瞬時値i[A]を表す式として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、電流の周波数を50Hz、角周波数をω[rad/s]、時間をt[s]とする。

(1) \(\displaystyle 20\sqrt2 \sin\left(50\pi t-\frac{\pi}{4}\right)\)

(2) \(\displaystyle 20\sin\left(50\pi t+\frac{\pi}{4}\right)\)

(3) \(\displaystyle 20\sin\left(100\pi t-\frac{\pi}{4}\right)\)

(4) \(\displaystyle 20\sqrt2 \sin\left(100\pi t+\frac{\pi}{4}\right)\)

(5) \(\displaystyle 20\sqrt2 \sin\left(100\pi t-\frac{\pi}{4}\right)\)

解答と解説はこちら

解答

(5)

解説

正弦波交流波形における、実効値Vrms[V]と波高値Vm[V]の関係は、

\(\displaystyle V_m=\sqrt{2}V_{rms}\text{[V]}\)

つまり、電源電圧vの実効値は100[V]となる。

いま、抵抗R=5[Ω]に実効値V=100[V]の電圧が加えられているので、流れる電流の実効値Irms[A]は

\(\displaystyle I_{rms}=\frac{V}{R}=\frac{100}{5}=20\text{[A]}\)

正弦波交流波形の、時間t[s]に対する角周波数ω[rad/s]と周波数f[Hz]の関係は、

\(\displaystyle ωt=2\pi ft\)

\(\displaystyle =2 \pi \times 50t\)

\(\displaystyle =100\pi t\)

正弦波交流電圧波形の位相差θ[rad]は、図2を見ると、\(\displaystyle \frac{\pi}{4}\)遅れている。つまり位相差\(\displaystyle θ=-\frac{\pi}{4}\)[rad]である

正弦波交流電圧を抵抗に加えたとき、回路を流れる電流に位相差は生じないので、瞬時値i[A]は以下となる。

\(\displaystyle i(t)=I_{rms}\sqrt2\sin\left(ωt+θ\right)\text{[A]}\)

\(\displaystyle i(t)=20\sqrt2\sin\left(100\pi t-\frac{\pi}{4}\right)\text{[A]}\)