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電験3種過去問【2018年電力 問13】

2025年5月25日

【配電】線路損失を維持する負荷電力変化後の力率計算《計算問題》

 三相 3 線式高圧配電線で力率 cos φ₁=0.76 (遅れ) ,負荷電力 P₁ [kW] の三相平衡負荷に電力を供給している。三相平衡負荷の電力が P₂ [kW] ,力率が cos φ₂ (遅れ) に変化したが線路損失は変わらなかった。 P₁ が P₂ の 0.8 倍であったとき,負荷電力が変化した後の力率cos φ₂ (遅れ) の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,負荷の端子電圧は変わらないものとする。

\(\small{\begin{array}{cccc} (1)0.61&(2)0.68&(3)0.85&(4)0.90&(5)0.95\\ \end{array}}\)


「出典:平成30年度第三種電気主任技術者試験(電力)」

解答と解説はこちら

解答

(5)が正しい。

解説

 電線路の損失が変わらないということは,流れている電流値が変わらないということがポイントです。

 負荷電力の変化前後で線路損失は変わっていないので,負荷に流れる電流は一定だとわかる。線電流を I [A] ,負荷の端子電圧を V [V] (端子電圧は一定)とすると,変化前の負荷電力 P1 [W]は、
 \(P_{1}=\sqrt3VIcos\phi_1\)
また、変化後の負荷電力 P2 [W]は,
 \(P_2=\sqrt3VIcos\phi_2\)
となる。
 負荷電力の変化前後の関係は,
 \(P_1=0.8P_2\)
であるので、上の 3 式より

\(cos\phi_1=0.8cos\phi_2\\ ∴cos\phi_2=\frac{0.76}{0.8}=0.95\)

となる。

 したがって,(5)が正しい。

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