電験2種過去問【2017年法規 問4】
【電気施設管理】絶縁油の保守管理《空所問題》
次の文章は、絶縁油の保守管理に関する記述である。文中の\(\fbox{空所欄}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
- 絶縁油は、油入変圧器や油入コンデンサなどの電気機器に広く使用されており、その主な役割は機器の絶縁と\(\fbox{(1)}\)である。油入機器の内部で異常過熱や絶縁劣化が生じると、絶縁油から発生した分解ガスや絶縁物の劣化生成物が絶縁油に溶け込み、絶縁油の化学的特性に変化が生じてくる。絶縁油の保守管理は、油入機器の絶縁状態を把握するとともに機器の性能を長く維持するために重要なことである。
- 油入変圧器を運転すると温度が変化し外気との間で\(\fbox{(2)}\)作用が行われる。その際、ブリーザ不良、パッキング劣化、シール部の締付不良、外装タンクの腐食などによる気密不良があると、絶縁油に空気中の酸素や水分が混入する。絶縁油は油中に酸素や水分が存在すると、変圧器内部の鉄や銅の裸金属に接触している状態で運転中の温度上昇により、酸化反応が促進され酸性有機物質の総量(酸価)が増大する。酸価が増大すると絶縁油と金属やコイル絶縁物が化合し\(\fbox{(3)}\)(絶縁油の劣化によって生じる泥状物質)が生成される。これがコイル絶縁物、鉄心、放熱面に付着すると放熱機能が低下し、温度上昇が著しくなり絶縁物の熱劣化が加速される。
- 絶縁劣化した状態で油入変圧器の運転を続けいていると、過電圧などによって部分放電が発生し、外部からのサージや\(\fbox{(4)}\)時の電気的又は機械的ストレスで絶縁破壊に至るおそれがある。また、絶縁油自体も劣化生成物の溶解によって吸水性を増し、絶縁抵抗の低下やtanδの増加などの絶縁特性が低下する。
- 絶縁油は定期的に試験を行って劣化状況を確認する必要があり、試験項目としては、絶縁破壊電圧試験、酸価試験、\(\fbox{(5)}\)などがある。
[問4の解答群]
\(\small{\begin{array}{ccc}
(イ)&呼吸 &(ロ)&瞬時電圧低下&(ハ)&フルフラール\\
(ニ)&保護 &(ホ)&水分試験 &(ヘ)&気密 \\
(ト)&無負荷試験&(チ)&地震 &(リ)&スラッジ \\
(ヌ)&冷却 &(ル)&収縮 &(ヲ)&温度上昇試験\\
(ワ)&タール &(カ)&外部短絡 &(ヨ)&膨張 \\
\end{array}}\)
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