// google adsence用 電験2種過去問【2017年電力 問1】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2017年電力 問1】

2022年5月19日

【水力発電】水力発電所の発電機の耐熱クラス《空所問題》

 次の文章は、水力発電所の発電機の耐熱クラスとその特性に関する記述である。文中の\(\fbox{空所欄}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
 近年の水力発電所の発電機には、定格で連続運転したときに許容できる最高温度として、耐熱クラス155(\(\fbox{(1)}\))の電気絶縁システムが採用されている。これにより、耐熱クラス130(B)と比べて最高温度が高くできるため、巻線の電流密度を\(\fbox{(2)}\)ことができ、\(\fbox{(3)}\)を小さくできる。また、直列巻回数を増やし出力係数を大きくすることにより鉄心寸法を小さくできる。
 その結果、発電機の小形化・軽量化が可能となり、建屋の小形化と、天井クレーンの吊り上げ荷重の減少化が図れる。また、発電効率は、負荷損の増加により\(\fbox{(4)}\)の効率は低下するが、無負荷損の減少で\(\fbox{(5)}\)の効率は向上する。

[問1の解答群]

\(\small{\begin{array}{ccc}
(イ)&E      &(ロ)&電圧変動率&(ハ)&上げる   \\
(ニ)&同じにする&(ホ)&下げる  &(ヘ)&全負荷時  \\
(ト)&導体断面積&(チ)&F      &(リ)&オフピーク時\\
(ヌ)&頂上電圧 &(ル)&部分負荷時&(ヲ)&ピーク時  \\
(ワ)&冬季   &(カ)&夏季   &(ヨ)&H       \\
\end{array}}\)

解答と解説はこちら

解答

\(\small{\begin{array}{cc}
\hline(1)&(チ)&F      \\
\hline(2)&(ハ)&上げる  \\
\hline(3)&(ト)&導体断面積\\
\hline(4)&(ヘ)&全負荷時 \\
\hline(5)&(ル)&部分負荷時\\
\hline\end{array}}\)

解説

 近年の水力発電所の発電機には、定格で連続運転したときに許容できる最高温度として、耐熱クラス155(\(\fbox{(チ)F}\))の電気絶縁システムが採用されている。これにより、耐熱クラス130(B)と比べて最高温度が高くできるため、巻線の電流密度を\(\fbox{(ハ)上げる}\)ことができ、\(\fbox{(ト)導体断面積}\)を小さくできる。また、直列巻回数を増やし出力係数を大きくすることにより鉄心寸法を小さくできる。
 その結果、発電機の小形化・軽量化が可能となり、建屋の小形化と、天井クレーンの吊り上げ荷重の減少化が図れる。また、発電効率は、負荷損の増加により\(\fbox{(ヘ)全負荷時}\)の効率は低下するが、無負荷損の減少で\(\fbox{(ル)部分負荷時}\)の効率は向上する。