電験3種過去問【2016年理論 問1】
2022年11月29日
【電磁気】二つの点電荷がつくる等電位面分布《計算問題》
真空中において、図のようにx軸上で距離3d[m]隔てた点A(2d,0)、点B(-d,0)にそれぞれ2Q[C]、-Q[C]の点電荷が置かれている。 xy平面上で電位が0Vとなる等電位線を表す図として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解答
(4)
解説
真空中に置かれた点電荷Q[C]が、r[m]はなれた点につくる電位V[V]は、真空の誘電率を\(\epsilon_0\)とすると
\(\displaystyle V=\frac{Q}{4\pi\epsilon_0}\frac{1}{r}\) [V]
で与えられる。
いま、点Aに置かれた電荷2Q[C]がつくる電位VA[V]はxy平面上に、次式で与えられる。
\(\displaystyle V_A=\frac{2Q}{4\pi\epsilon_0}\frac{1}{\sqrt{(x-2d)^2+y^2}}\) [V]
また、点Bに置かれた電荷-Q[C]がつくる電位VB[V]はxy平面上に、次式で与えられる。
\(\displaystyle V_B=\frac{-Q}{4\pi\epsilon_0}\frac{1}{\sqrt{(x+d)^2+y^2}}\) [V]
題意より、VA+VB=0となる条件は、
\(\displaystyle \frac{2Q}{4\pi\epsilon_0}\frac{1}{\sqrt{(x-2d)^2+y^2}}-\frac{Q}{4\pi\epsilon_0}\frac{1}{\sqrt{(x+d)^2+y^2}}=0\)
\(\displaystyle \frac{2Q}{4\pi\epsilon_0}\frac{1}{\sqrt{(x-2d)^2+y^2}}=\frac{Q}{4\pi\epsilon_0}\frac{1}{\sqrt{(x+d)^2+y^2}}\)
\(\displaystyle \frac{2}{\sqrt{(x-2d)^2+y^2}}=\frac{1}{\sqrt{(x+d)^2+y^2}}\)
\(\displaystyle \frac{4}{(x-2d)^2+y^2}=\frac{1}{(x+d)^2+y^2}\)
\(\displaystyle 4(x+d)^2+4y^2=(x-2d)^2+y^2\)
\(\displaystyle 4x^2+8dx+4d^2+4y^2=x^2-4dx+4d^2+y^2\)
\(\displaystyle 3x^2+12dx+3y^2=0\)
\(\displaystyle x^2+4dx+y^2=0\)
\(\displaystyle (x+2d)^2-4d^2+y^2=0\)
\(\displaystyle (x+2d)^2+y^2=(2d)^2\)
つまり、中心が(-2d,0)で半径が2dの円グラフとなる。(4)が正しい。
関連記事
電験1種過去問【2023年機械制御 問1】
【同期機】qd軸、フェザー図、発電機出力、各種計算《計算問題》 三相星形接続の ...
電験3種過去問【2019年理論 問11】
【電子回路】太陽電池に関する知識《空所問題》 太陽光のエネルギーを電気エネルギ ...
電験2種過去問【2020年理論 問2】
【電磁気】コイルに蓄えられるエネルギー《空所問題》 次の文章は、コイルに蓄えら ...
電験3種過去問【2021年機械 問13】
【自動制御】周波数伝達関数のボード線図《計算問題》 次の文章は、図に示す抵抗R ...
電験1種過去問【2010年機械制御 問1】
【誘導機】三相誘導電動機の拘束試験と始動周波数計算《計算問題》 200、5.5 ...
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません