// google adsence用 電験2種過去問【2021年法規 問7】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2021年法規 問7】

2022年4月24日

【電気施設管理】電力系統の構成と運用《空所問題》

 次の文章は、電力系統と構成に関する記述である。文中の\(\fbox{空所欄}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

  1.  送電線路の相互連系を容易にすることや、機器の規格化などを考慮し、送電電圧は数種類の標準電圧に統一されている。我が国の標準電圧は電気学会・電気規格調査会(JEC)で定められており、\(\fbox{(1)}\)と最高電圧の2種類がある。例えば、\(\fbox{(1)}\)が66kVの場合は、最高電圧は69kVとなっている。なお、送電線路の電圧としてこの標準電圧を採用する場合、\(\fbox{(1)}\)が電気設備技術基準の「使用電圧」となる。
  2.  交流送電線の送電容量は、電線の許容最高温度に対する許容電流だけでは決まらず、こう長が長いと送電容量が小さくなる。送電線のこう長が長くなると\(\fbox{(2)}\)から送電容量が制限されるためである。
  3.  架空送電線路の電力損失の主なものに、抵抗損と\(\fbox{(3)}\)がある。\(\fbox{(3)}\)は、送電線に高電圧を加えたとき、周囲の空気に対する電線表面の電位の傾きがある程度以上になると発生する局部放電によるものである。
  4.  架空送電線の事故は、\(\fbox{(4)}\)が多く、設備の損壊を伴う永久故障は少ない。このため線路の両端を開いて短時間無電圧の状態におき、その後再び両端を閉路すれば元通り送電できることが多い。このことを利用して自動再閉路方式が多く採用されている。
  5.  配電方式のうち、都市部などで採用されることがあるものに、次の方式がある。
     複数の22kV配電線から分岐線をT分岐で引き込み、それぞれ受電用断路器を経てネットワーク変圧器に接続し、各低圧二次側はネットワークプロテクタを経て並列に接続してネットワーク母線を構成する。本方式では、低圧側は同一ビル内の母線に限定される。
     この方式は\(\fbox{(5)}\)と呼ばれている。

[問7の解答群]
(イ)\(\displaystyle \text{小動物の接触事故}\) (ロ)\(\displaystyle \text{低圧ネットワーク方式}\)   (ハ)\(\displaystyle \text{コロナ損}\)

(ニ)\(\displaystyle \text{定格電圧}\)     (ホ)\(\displaystyle \text{強風による相間短絡事故}\)  (ヘ)\(\displaystyle \text{短絡容量}\)

(ト)\(\displaystyle \text{グロー損}\)     (チ)\(\displaystyle \text{スポットネットワーク方式}\) (リ)\(\displaystyle \text{鉄損}\) 

(ヌ)\(\displaystyle \text{公称電圧}\)     (ル)\(\displaystyle \text{ループ方式}\)        (ヲ)\(\displaystyle \text{電力損失}\)

(ワ)\(\displaystyle \text{最低電圧}\)     (カ)\( \displaystyle \text{雷によるアーク事故}\)    (ヨ)\(\displaystyle \text{安定度}\)

解答と解説はこちら

解答

(1):(ヌ)
(2):(ヨ)
(3):(ハ)
(4):(カ)
(5):(チ)

解説

 次の文章は、電力系統と構成に関する記述である。文中の\(\fbox{空所欄}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

    1.  送電線路の相互連系を容易にすることや、機器の規格化などを考慮し、送電電圧は数種類の標準電圧に統一されている。我が国の標準電圧は電気学会・電気規格調査会(JEC)で定められており、\(\fbox{公称電圧}\)と最高電圧の2種類がある。例えば、\(\fbox{公称電圧}\)が66kVの場合は、最高電圧は69kVとなっている。なお、送電線路の電圧としてこの標準電圧を採用する場合、\(\fbox{公称電圧}\)が電気設備技術基準の「使用電圧」となる。
      電気設備技術基準の解釈 第1条【用語の定義】
    2.  交流送電線の送電容量は、電線の許容最高温度に対する許容電流だけでは決まらず、こう長が長いと送電容量が小さくなる。送電線のこう長が長くなると\(\fbox{安定度}\)から送電容量が制限されるためである。
    3.  架空送電線路の電力損失の主なものに、抵抗損と\(\fbox{コロナ損}\)がある。\(\fbox{コロナ損}\)は、送電線に高電圧を加えたとき、周囲の空気に対する電線表面の電位の傾きがある程度以上になると発生する局部放電によるものである。
    4.  架空送電線の事故は、\(\fbox{雷によるアーク事故}\)が多く、設備の損壊を伴う永久故障は少ない。このため線路の両端を開いて短時間無電圧の状態におき、その後再び両端を閉路すれば元通り送電できることが多い。このことを利用して自動再閉路方式が多く採用されている。
    5.  配電方式のうち、都市部などで採用されることがあるものに、次の方式がある。
       複数の22kV配電線から分岐線をT分岐で引き込み、それぞれ受電用断路器を経てネットワーク変圧器に接続し、各低圧二次側はネットワークプロテクタを経て並列に接続してネットワーク母線を構成する。本方式では、低圧側は同一ビル内の母線に限定される。
       この方式は\(\fbox{スポットネットワーク方式}\)と呼ばれている。