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電験2種過去問【2020年電力 問5】

2022年6月4日

【水力発電】水路式発電所《空所問題》

 次の文章は、水路式発電所に関する記述である。文中の\fbox{空所欄}に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
 水路式発電所は河川の水を取り入れ、比較的長い水路で発電所に導いて落差を得る方式であり、その主な設備としては、取水口、取水ダム、\fbox{(1)}、導水路、\fbox{(2)}、水圧管、水車、発電機、放水路及び放水口からなる。
 取水口はごみの流入を抑制する目的で河川と直角にとることが多い。また、取水ダムには\fbox{(3)}を設け、洪水時などに取水口付近に堆積した土砂を排出する。
 次に、取水した水は、\fbox{(1)}に入る。ダム式発電所と異なり、取水中の土砂は取水口で完全に除くことができないため、ここで、水の流れを緩やかにして、導水路に入る前で土砂を十分に沈殿させる。導水路には、主に開きょや
\fbox{(4)}が用いられる。岩盤が強固なところでは素掘りのままとする場合もあるが、多くはコンクリートなどで内面の巻立てを行う。
 \fbox{(2)}は、水圧管の手前に設けられ、水路末端の断面積を広げて容積を大きくしたものであり、最終的な土砂の沈殿や落葉などのごみの取り除きを行うほか、発電所負荷の急増時には水の補給を行うなどの機能を有する。また、負荷遮断等の負荷急減時に、水路から流入してくる水を河川に放出するための設備を
\fbox{(5)}という。

[問5の解答群]

\small{\begin{array}{ccc} (イ)&制水門   &(ロ)&無圧トンネル&(ハ)&維持流量設備\\ (ニ)&ヘッドタンク&(ホ)&魚道    &(ヘ)&圧力トンネル\\ (ト)&余水吐   &(チ)&逆サイホン &(リ)&上部ダム  \\ (ヌ)&サージタンク&(ル)&洪水吐   &(ヲ)&吸出し管  \\ (ワ)&スクリーン &(カ)&排砂門   &(ヨ)&沈砂池   \\ \end{array}}

解答と解説はこちら

解答

\small{\begin{array}{cc} \hline(1)&(ヨ)&沈砂池   \\ \hline(2)&(ニ)&ヘッドタンク\\ \hline(3)&(カ)&排砂門   \\ \hline(4)&(ロ)&無圧トンネル\\ \hline(5)&(ト)&余水吐   \\ \hline\end{array}}

解説

 水路式発電所は河川の水を取り入れ、比較的長い水路で発電所に導いて落差を得る方式であり、その主な設備としては、取水口、取水ダム、\fbox{(ヨ)沈砂池}、導水路、\fbox{(ニ)ヘッドタンク}、水圧管、水車、発電機、放水路及び放水口からなる。
 取水口はごみの流入を抑制する目的で河川と直角にとることが多い。また、取水ダムには\fbox{(カ)排砂門}を設け、洪水時などに取水口付近に堆積した土砂を排出する。
 次に、取水した水は、\fbox{(ヨ)沈砂池}に入る。ダム式発電所と異なり、取水中の土砂は取水口で完全に除くことができないため、ここで、水の流れを緩やかにして、導水路に入る前で土砂を十分に沈殿させる。導水路には、主に開きょや
\fbox{(ロ)無圧トンネル}が用いられる。岩盤が強固なところでは素掘りのままとする場合もあるが、多くはコンクリートなどで内面の巻立てを行う。
 \fbox{(ニ)ヘッドタンク}は、水圧管の手前に設けられ、水路末端の断面積を広げて容積を大きくしたものであり、最終的な土砂の沈殿や落葉などのごみの取り除きを行うほか、発電所負荷の急増時には水の補給を行うなどの機能を有する。また、負荷遮断等の負荷急減時に、水路から流入してくる水を河川に放出するための設備を
\fbox{(ト)余水吐}という。