// google adsence用 電験2種過去問【2018年電力 問4】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2018年電力 問4】

2022年6月1日

【配電】配電系統の絶縁協調《空所問題》

 次の文章は、配電系統の絶縁協調に関する記述である。文中の\(\fbox{空所欄}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
 配電用機器は線路開閉時の内部異常電圧(内雷)には機器の\(\fbox{(1)}\)で十分に耐えられるように選定されているが、全ての雷に耐えるようにすることは経済的にも不可能に近い。すなわち、配電線や配電用機器の絶縁を外雷の\(\fbox{(2)}\)に耐える程度に高めることは経済的に困難なため、避雷器のような保護装置を設置して、\(\fbox{(2)}\)の波高値を各機器の\(\fbox{(1)}\)以下に抑制するような方策がとられている。この避雷器の\(\fbox{(3)}\)に対し、線路及び各機器の\(\fbox{(1)}\)が適切な余裕を持つよう絶縁設計を行うことで配電系統の絶縁協調を図っている。
 一方で、避雷器には保護範囲があるため、避雷器の有効設置及び\(\fbox{(4)}\)の架設が効果的となる。\(\fbox{(4)}\)に雷電圧が誘導されると、接地点で雷電圧と逆位相の\(\fbox{(5)}\)波が発生し、この\(\fbox{(5)}\)波が\(\fbox{(4)}\)との電気的結合により電線に誘導されて、電線に発生した雷電圧を低減することが可能となる。 

[問4の解答群]

\(\small{\begin{array}{ccc}
(イ)&衝撃性過電圧&(ロ)&機械的強度 &(ハ)&架空地線   \\
(ニ)&定在    &(ホ)&矩形    &(ヘ)&トリップコイル\\
(ト)&アーク電流 &(チ)&放電電圧  &(リ)&開閉サージ  \\
(ヌ)&定格電圧  &(ル)&反射    &(ヲ)&絶縁強度   \\
(ワ)&変動電圧  &(カ)&架空共同地線&(ヨ)&制限電圧   \\
\end{array}}\)

解答と解説はこちら

解答

\(\small{\begin{array}{cc}
\hline(1)&(ヲ)&絶縁強度  \\
\hline(2)&(イ)&衝撃性過電圧\\
\hline(3)&(ヨ)&制限電圧  \\
\hline(4)&(ハ)&架空地線  \\
\hline(5)&(ル)&反射    \\
\hline\end{array}}\)

解説

 配電用機器は線路開閉時の内部異常電圧(内雷)には機器の\(\fbox{(ヲ)絶縁強度}\)で十分に耐えられるように選定されているが、全ての雷に耐えるようにすることは経済的にも不可能に近い。すなわち、配電線や配電用機器の絶縁を外雷の\(\fbox{(イ)衝撃性過電圧}\)に耐える程度に高めることは経済的に困難なため、避雷器のような保護装置を設置して、\(\fbox{(イ)衝撃性過電圧}\)の波高値を各機器の\(\fbox{(ヲ)絶縁強度}\)以下に抑制するような方策がとられている。この避雷器の\(\fbox{(ヨ)制限電圧}\)に対し、線路及び各機器の\(\fbox{(ヲ)絶縁強度}\)が適切な余裕を持つよう絶縁設計を行うことで配電系統の絶縁協調を図っている。
 一方で、避雷器には保護範囲があるため、避雷器の有効設置及び\(\fbox{(ハ)架空地線}\)の架設が効果的となる。\(\fbox{(ハ)架空地線}\)に雷電圧が誘導されると、接地点で雷電圧と逆位相の\(\fbox{(ル)反射}\)波が発生し、この\(\fbox{(ル)反射}\)波が\(\fbox{(ハ)架空地線}\)との電気的結合により電線に誘導されて、電線に発生した雷電圧を低減することが可能となる。