電験1種過去問【2011年電力管理 問5】
2024年8月18日
【送電】送電線保護装置の信頼度による供給支障確率《計算問題》
送電線保護装置の信頼度による供給支障確率について、次の問に答えなさい。


解答
公式標準解答

上図のように,F点で事故があると,各CBには電源から矢印の方向に事故電流が流れる。動作,誤不動作する対象はCB1とCB3の主保護,CB4,CB7とCB8の後備保護である。
すべて正動作の場合は,「CB1 が主保護リレー動作で遮断,かつ CB3 が主保護リレー動作で遮断」であるが,いずれか不具合のときは,以下のケースがある。
① 「CB1が誤不動作,CB3が正動作で遮断」の場合,CB4の後備保護リレーが動作するが,「CB4が正動作で遮断」すればL₁のみが停電する。
② 「CB1が誤不動作,CB3が正動作で遮断」で,かつ「CB4が誤不動作」の場合,CB7の後備保護リレー及びCB8の後備保護リレーが動作するが,「CB7及びCB8が正動作で遮断」すればL₁とL₂の両方が停電する。
③ 「CB1が誤不動作,CB3が正動作で遮断」で,かつ「CB4が誤不動作」し,かつ「CB7又はCB8が誤不動作」の場合,電源の保護リレーが動作して停電するため,②と同じくL₁とL2の両方が停電する。
④ 「CB1が正動作で遮断,CB3が誤不動作」の場合,CB7の後備保護リレー及びCB8の後備保護リレーが動作するが,「CB7及びCB8が正動作で遮断」すればL₁とL₂の両方が停電する。
⑤ 「CB1が正動作で遮断,CB3が誤不動作」で,かつ「CB7又はCB8が誤不動作」の場合は,電源の保護リレーが動作して④と同じく L₁ と L₂の両方が停電する。
⑥ 「CB1が誤不動作,かつCB3が誤不動作」の場合,CB4の後備保護リレーと,CB7の後備保護リレー及びCB8の後備保護リレーが動作するが,CB4 の正動作/不動作にかかわらず,④と⑤のケースと同じく CB7及びCB8 の遮断,又は電源の停電によってL₁とL₂の両方が停電する。
供給支障が生じない確率は,「CB1 正動作,CB3 正動作」の確率であり,
p₀=(1-0.01)×(1-0.01)=0.99× 0.99= 0.9801
L1 のみ供給支障となるのは,①の「CB1誤不動作,CB3正動作,CB4正動作」のときのみであり,その確率は,
p₁ = 0.01 ×(1-0.01)×(1-0.01)
=0.01 × 0.99 × 0.99=0.0098
L₁と L2両方が供給支障となるのは,②,③のケースより,「CB1誤不動作,CB3 正動作,CB4誤不動作」のとき。
p₂ = 0.01 ×(1-0.01)×0.01
=0.01 × 0.99 × 0.01 = 0.0001
また,④,⑤,⑥のケースより,「CB3誤不動作」(CB1の正動作又は誤不動作,CB4の正動作又は誤不動作いずれの確率も含む)のときも,L1とL2両方が供給支障となる。
p₃=0.01
したがって二つの確率より,
p₂ + p₃=0.0101
答 供給支障が生じない確率:0.9801
L1のみが供給支障となる確率:0.0098
L1と L2両方が供給支障となる確率:0.0101
解説
送電線の供給支障確率に関する問題です。類題も多く、リレーの動作をしっかり理解できていれば、あとは確率計算のみとなります。
難易度3(★★★☆☆)
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