// google adsence用 電験2種過去問【2019年法規 問6】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2019年法規 問6】

2022年5月8日

【電気施設管理】分散型電源の高圧配電線との連系《空所問題》

 次の文章は、分散型電源の高圧配電線との連系に関する記述である。文中の\(\fbox{空所欄}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
 太陽光発電、風力発電等の発電設備等の系統連系において、電力品質を確保するための技術要件が明らかにされている。一般的には、発電設備等の一設置者当たりの電力容量(連系する発電設備等の出力容量と受電電力の容量のいずれか大きい方)が原則として\(\fbox{(1)}\)kW未満であり、以下に示す技術要件を満たす場合には、高圧配電線と連系することができる。

1.力率  原則85%以上とするとともに、系統側から見て\(\fbox{(2)}\)力率とならないようにする。
2.自動負荷制限  発電設備等の脱落時等に連系された配電線路や配電用変圧器等が過負荷となるおそれがあるときは、設置者において自動的に負荷を制限する対策を行う。
3.逆潮流の制限  当該発電設備等を連系する配電用変電所の\(\fbox{(3)}\)において、原則として逆向きの潮流が生じないようにする。
4.電圧変動
  1.  発電設備等の脱落等又は発電設備等からの逆潮流により\(\fbox{(4)}\)の電圧が適正値を逸脱するおそれがあるときは、設置者において、それぞれ自動的に負荷を制限する対策又は自動的にに調整する対策を行う。
  2.  瞬時電圧変動対策を行う。
5.不要解列の防止
  1.  連系された系統以外の事故時には解列されないと同時に、連系された系統から解列される場合には、自動再閉路時間より短く、かつ単独運転か否かを判別できる適切な時限で行われるものとする。
  2.  系統の事故による広範囲の瞬時電圧低下や瞬時的な\(\fbox{(5)}\)の変化があっても運転を継続するものとする。
6.連絡体制  系統側電気事業者の営業所等と発電設備等設置者の技術員駐在箇所等との間には、保安通信用電話設備を設置するものとする。

[問6解答群]

\(\small{\begin{array}{ccc}
(イ)&1000        &(ロ)&進み  &(ハ)&送電端  \\
(ニ)&2000        &(ホ)&周波数 &(ヘ)&電力需給 \\
(ト)&フィーダー遮断器&(チ)&保護装置&(リ)&500     \\
(ヌ)&重負荷時    &(ル)&バンク &(ヲ)&低圧需要家\\
(ワ)&遅れ      &(カ)&潮流  &(ヨ)&異常な  \\
\end{array}}\)

解答と解説はこちら

解答

\(\small{\begin{array}{cc}
\hline(1)&(ニ)&2000   \\
\hline(2)&(ロ)&進み   \\
\hline(3)&(ル)&バンク  \\
\hline(4)&(ヲ)&低圧需要家\\
\hline(5)&(ホ)&周波数  \\
\hline\end{array}}\)

解説

電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン(資源エネルギー庁)からの抜粋である

電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン(令和4年4月改定)(PDF形式:276KB)

 太陽光発電、風力発電等の発電設備等の系統連系において、電力品質を確保するための技術要件が明らかにされている。一般的には、発電設備等の一設置者当たりの電力容量(連系する発電設備等の出力容量と受電電力の容量のいずれか大きい方)が原則として\(\fbox{(ニ)2000}\)kW未満であり、以下に示す技術要件を満たす場合には、高圧配電線と連系することができる。

1.力率  原則85%以上とするとともに、系統側から見て\(\fbox{(ロ)進み}\)力率とならないようにする。
2.自動負荷制限  発電設備等の脱落時等に連系された配電線路や配電用変圧器等が過負荷となるおそれがあるときは、設置者において自動的に負荷を制限する対策を行う。
3.逆潮流の制限  当該発電設備等を連系する配電用変電所の\(\fbox{(ル)バンク}\)において、原則として逆向きの潮流が生じないようにする。
4.電圧変動
  1.  発電設備等の脱落等又は発電設備等からの逆潮流により\(\fbox{(ヲ)低圧需要家}\)の電圧が適正値を逸脱するおそれがあるときは、設置者において、それぞれ自動的に負荷を制限する対策又は自動的にに調整する対策を行う。
  2.  瞬時電圧変動対策を行う。
5.不要解列の防止
  1.  連系された系統以外の事故時には解列されないと同時に、連系された系統から解列される場合には、自動再閉路時間より短く、かつ単独運転か否かを判別できる適切な時限で行われるものとする。
  2.  系統の事故による広範囲の瞬時電圧低下や瞬時的な\(\fbox{(ホ)周波数}\)の変化があっても運転を継続するものとする。
6.連絡体制  系統側電気事業者の営業所等と発電設備等設置者の技術員駐在箇所等との間には、保安通信用電話設備を設置するものとする。