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電験3種過去問【2017年電力 問6】

2025年6月2日

【送電】直流送電系統に関する記述《正誤選択》

 電力系統で使用される直流送電系統の特徴に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 直流送電系統は,交流送電系統のように送電線のリアクタンスなどによる発電機間の安定度の問題がないため,長距離・大容量送電に有利である。
(2) 一般に,自励式交直変換装置では,運転に伴い発生する高調波や無効電力の対策のために,フィルタや調相設備の設置が必要である。一方,他励式交直変換装置では,自己消弧形整流素子を用いるため,フィルタや調相設備の設置が不要である。
(3) 直流送電系統では,大地帰路電流による地中埋設物の電食や直流磁界に伴う地磁気測定への影響に注意を払う必要がある。
(4) 直流送電系統では,交流送電系統に比べ,事故電流を遮断器により遮断することが難しいため,事故電流の遮断に工夫が行われている。
(5) 一般に,直流送電系統の地絡事故時の電流は,交流送電系統に比べ小さいため,がいしの耐アーク性能が十分な場合,がいし装置からのアークホーンを省くことができる。


「出典:平成29年度第三種電気主任技術者試験(電力)」

解答と解説はこちら

解答

(2)が誤り。

解説

 がいしの塩害対策に関する問題で、類題が多いためしっかり理解しておきましょう。

(2) 一般に,(誤)自励式交直変換装置➡(正)他励式交直変換装置では,運転に伴い発生する高調波や無効電力の対策のために,フィルタや調相設備の設置が必要である。一方,(誤)他励式交直変換装置➡(正)自励式交直変換装置では,自己消弧形整流素子を用いるため,フィルタや調相設備の設置が不要である。
➡IGBTなどの自励式では高調波発生が少なく無効電力制御が可能であるため,フィルタや調相設備が省略できる。

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