電験３種過去問【2022年(上期)機械 問7】

解答

（５）が正しい

解説

（ｱ）巻線形誘導電動機の二次抵抗を大きくすると、滑りは増加する。⇒正しい

すべりの比例推移により、二次抵抗を大きくするとすべりも増加する。

（ｲ）力率1.0で運転している同期電動機の界磁電流を小さくすると、電機子電流の位相は電源電圧に対し、(誤)進み⇒(正)遅れとなる。

このような性質を利用して、同期電動機は力率調整にも用いられる。

（ｳ）他励直流電動機の界磁電流を大きくすると、回転速度は(誤)上昇⇒(正)低下する。

端子電圧V[V]、界磁抵抗R_f[Ω]を一定にすれば、界磁磁束Φ[Wb]は一定であって、電機子電流I_a[A]、電機子抵抗R_a[Ω]とすると、電機子の回転速度ｎ[rpm]は次式で表される。よって、界磁電流増加で、速度は低下する。

$$n= \frac{V-R_{a}I_{a}}{KΦ}$$

（ｴ）かご形誘導電動機の電源周波数を高くすると励磁電流は(誤)増加⇒(正)低下増加する。

励磁回路の励磁アドミタンスは、インダクタンス成分を含んでおり、周波数が増加するとインダクタンスが増加するため、励磁電流は低下する。